朔夜のほわほわ日記☆小説ブログ

小説と日記のブログです♪声優を目指しているミュージックバンカーのルピナス生です。朔夜夕佳(さくや ゆうか)と申します。よろしくお願いします((☆´∇)从(∇`★))

ここに載せている小説は、E☆エブリスタでも掲載しています。
新作小説「木精物語」  http://estar.jp/.pc/_novel_view?w=23759531
実況動画を始めました。  https://youtu.be/s2ISKZnw9Ds
よろしくお願いします。

木精物語

第15話ⅩⅩ

2人が話しているところで、遠くから音楽が聞こえてきた。笛や太鼓など楽しそうな音楽だ。 「今日は旅芸人が来ているのね」 「2、3日はいるみたいですよ」 「詳しいのね」 「途中まで一緒だったので。女の一人旅は危ないとかいきなり言われて、この村まで連れ…

第15話ⅩⅨ

「気にしないで。私が好きでやっている事だから」 「なら、外の話でもしましょうか?」 そうして、村の外の事を遠藤さんが話しだす。春菜さんは興味深く聞いていた。楽しそうに会話する姿が私と遠藤さんに似てると思う。 それにしても、遠藤さんの油彩画は見…

第15話ⅩⅧ

「これはこの山の向こうにある村の絵ですね。村と言ってもどこも似たり寄ったりですけど」 今よりも年上で大人の女性という感じの遠藤さんが水墨画を春菜さんに見せていた。 『唯さんはね、旅をしながら絵を描く絵師だったの。お世話係の人が彼女の絵をすご…

第15話ⅩⅦ

『じゃあ、教えてあげる。唯さんはブドウで光さんはボダイジュよ。ブドウの人は大らかな性格の芸術家。特に絵が得意ね。そして、ボダイジュの人は穏やかで優しい笑みを絶やさない人。でも、恋愛面では嫉妬深くなっちゃうみたい』 そうだったんだ。ブドウとボ…

第15話ⅩⅥ

『今回は光さんと唯さんに会ったのね』 私が頷くと、今日手に入れたアクセサリーを出した。高岡さんの音符のピアスと遠藤さ んの筆のヘアピンだ。 『2人の木精は知ってる?』 そういえば、何も知らなかった。2人の木精はまだ傍にいるけれど、会った事が無い…

第15話ⅩⅤ

次の日、音楽室の前を通るとピアノに合わせて歌う声が聞こえた。そっと中をのぞき込 むと、遠藤さんと高岡さんがいた。楽しそうにしている2人の邪魔をしないように声を 掛けずに立ち去った。 その日の夜。久し振りに春菜さんの夢を見た。 『久し振りね』 「…

第15話ⅩⅣ

「1人は寂しいから。私は木精達まで奪いたくない」 「如月さんは本当に優しいですね」 そう言いながら、鳳さんが抱き着いてきた。突然の事で、足を止めた。 「如月さんの様な人に出会えて良かったです」 大げさだなっと思ったけど、噛み締めるように言うそ…

第15話ⅩⅢ

遠藤さんが泣き止んでから、2人にアクセサリーを渡された。高岡さんのは音符型のピアスだった。丸い部分が翡翠になっている。遠藤さんのは筆の形をしたヘアピン。筆先の絵の具なのか、アメジストの宝石だった。2つとも、宝石だけ残して青い石に吸い込まれる…

第15話Ⅻ

「俺も、そう思うよ。唯が悲しかったら、俺も悲しいんだ。それに、また唯の歌が聞きたい。今度は俺が守るから。ねぇ、歌ってよ」 「歌っていいんだ…」 そう言った遠藤さんは泣き出してしまった。高岡さんに縋ってなく彼女を、彼は穏やかな顔で見ていた。 人…

第15話Ⅺ

「1人じゃ、つらくなるだけだよ。耐えられなくなるよ。誰かが一緒にいるから、つらい事だって頑張れるんじゃないかな?相手の為を思うなら、ちゃんと話して一緒に頑張ればいいじゃないかな?相手の為に離れるなんて、そんな悲しい事が正しいなんて私は思え…

第15話Ⅹ

「だから、距離を取ってたの?」 「それもあるけど、光がつらそうだったから。私の声が出なくなって、自分のせいだって責めて。近くにいなくなれば、傷付かずに済むかなって思ったけど、余計つらくさせたよね」 相手の事を思って、つらくなるのは悲しい事だ…

第15話Ⅸ

ゲームが終わり、うなだれている遠藤さんの元に、高岡さんが駆け寄った。 「避けられてたから、嫌われてるんだと思ってたよ。でも、そうじゃないって思っても良いよね」 遠藤さんは頷くと、「本当は…」と話し始めた。 「声、出せるんだ。結構前から、治って…

第15話Ⅷ

『違う』 『そんな事思ってない』 『私は1人でも平気』 次々と文字とナイフがぶつかる。その度に声が聞こえる。 「一緒にいたかった…」 「ずっと歌っていたかった…」 「でも、駄目だって言われたから…」 幾つかの声が聞こえた後、クナイが遠藤さんの筆に刺さ…

第15話Ⅶ

「本当はつらかった…」 「唯…」 高岡さんの声が聞こえたかと思うと、彼は驚いた顔をして遠藤さんを見つめていた。 「つらかったんだね。俺、全然気付かなくて…」 これは、もしかして遠藤さんの声? 高岡さんの言葉を否定するように、遠藤さんは文字を書き続…

第15話Ⅵ

何かが天使を貫いた。大きく耳障りな悲鳴を上げる天使の手から逃れ、咳き込みながら確認すると、金色のオーラを纏った鎖が天使の腹部を貫いていた。 天使が消えた後、辺りを見回すと、遠藤さんの後ろで高岡さんがピアノを弾いていた。そういえば、まだアクセ…

第15話Ⅴ

花が消えると、次は黒い涙を流した天使が現れた。そして、大きな奇声をあげる。耳障りなその声に私と鳳さんは耳を押さえた。 その間に、新たに絵を描いていたのか、私の目の前に、鎧の兵士が立っていた。兵士が大剣を私に向かって振り回そうとする。動く事が…

第15話Ⅳ

私は承諾した。遠藤さんはホッとしたように、ヘアピンを外し、上に投げる。すると、いつもの結界に覆われた。そして、遠藤さんの姿も変わる。頭にベレー帽を被り、大きな筆を持っていた。 「後ろにいて下さい」 そう言って、鳳さんが私の前に出る。遠藤さん…

第15話Ⅲ

『光の事、ありがとうございました』 「気にしないで」 そう私が言うと、スケッチブックのページを捲る。 『願いは叶えたいけど、先輩とは戦いたくなかったんです。それが、あんな形で先輩を襲ってしまって、すみませんでした。あの化け物は私が描いた絵です…

第15話Ⅱ

中間テスト最終日。テストが終わってから、鳳さんと美術室で高岡さんが来るのを待っていた。 「彼は本当に来てくれるでしょうか?」 「分からないけど、来てくれるような気がする」 「そうですか。如月さんが言うなら、そうなのかもしれませんね」 「それっ…

第15話Ⅰ

――― 私にはずっと一緒にいたい男性がいる… ――― でも、今は一緒にいないようにしてた… ――― 彼の事が嫌いなったわけじゃない… ――― ずっと歌っていたいとも思ってる… ――― でもそれ以上に、彼を傷付けたくないんだよ… 人気ブログランキング

第14話ⅩⅩⅩⅩⅡ

「私で良いですか?桜井君や朝比奈君じゃなくて良いんですか?」 「よく分からないんだけど?今日も助けてもらったし、2人だって大切だけど、鳳さんだって同じくらい大切だよ」 「そんなだから、あなたの事を信じたくなるんです…」 小さな声だったので聞こ…

第14話ⅩⅩⅩⅩⅠ

美術室を出て、教室に戻る途中、ふと疑問に思った事を鳳さんに聞いてみる事にした。 「どうして、ここに来たの?」 「2人はまた喧嘩をしてましたし、如月さんもいつの間にかいなくなっていたので。昨日の話を聞いて、ここかと思った訳です」 「ありがとう、…

第14話ⅩⅩⅩⅩ

「そうだと良いんだけどね…」 「明日、聞いてみましょう。私も一緒に行きますから」 彼は頷き、ありがとうと言った。その顔は、憑き物が取れたかのような晴れやかなものだった。 人気ブログランキング

第14話ⅩⅩⅩⅨ

「駄目かどうかは、私達では分かりません。遠藤さんに聞いてみない限り、誰も分からないんです」 「ずっと聞くのが恐かったんだ…。拒絶されて、本当にもう歌いたくないって言われたら、俺が音楽を続けてた意味が無くなっちゃうから…」 「そんな事無いと思い…

第14話ⅩⅩⅩⅧ

「あなたの負けです」 「そう、だね。こんなだから、俺は駄目なのかな…?」 そう言った高岡さんは、落ち込んだまま座り込んでしまった。私は彼にそっと近付き、座り込んだ。どうしても、伝えたい事があったから。 人気ブログランキング

第14話ⅩⅩⅩⅦ

何故かと思い、ピアノの方を見ると、高岡さんの手にクナイが刺さっていた。彼は手を押さえ苦しんでいる。 「なんとか危険を回避出来ましたね。間に合って良かったです」 声の方を見ると、忍者姿の鳳さんがいた。そして、懐から忍者刀を取り出し、瞬く間にピ…

第14話ⅩⅩⅩⅥ

「分からないですよ。分からないから、聞かなきゃいけないんじゃないですか。相手の言葉を聞いて初めて知る事だから」 「黙れー!!」 そう高岡さんが叫ぶと、一斉に武器が私に襲い掛かろうとした。目を閉じ、耐えようとしていたが、一向に痛みがやってくる事…

第14話ⅩⅩⅩⅤ

「いらないって言われたんですか?遠藤さんにもう歌いたくないのか、ちゃんと聞いたんですか?」 この人の話は全部、思ってるだけのように聞こえる。相手の気持ちなんて、想像だけじゃ、分かる訳が無いのに。 「遠藤さんの気持ちを勝手に決めつけて、それで…

第14話ⅩⅩⅩⅣ

曲に合わせて、金色のオーラを纏った音符が現れる。音符達は次々と形を変え、剣や槍、フェンシングのフルーレやチェーンソーなど、様々な武器に変化した。 「君を倒して、唯の喉を治してもらったら、きっとまた昔みたいに戻れるんだ。そしたら、俺はもういら…

第14話ⅩⅩⅩⅢ

親から最近唯が気に入ってる先輩がいるっていう話を聞いた。同じ美術部で、暖かい絵を描く人だって。それを聞いて俺が思ったのは、良かったじゃ無くて、彼女がいるから俺はいらなくなっちゃったんじゃないかだった。どうしたら、また唯といられるんだろう?…

妖精達の夢物語
(ようせいたちのゆめものがたり)
☆毎週土曜22:00より調布FM(83.8MHz)より放送中♪
<公式HP>http://music-bunker.com/yousei/
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