「あっ、悠君。どうしたの、こんな所で?」
我に返ったのか、姉さんは桜井悠と話してる。
「それはこっちのセリフだ。勝手に1人になるな、危ないだろう」
「ごめんね、ちょっと用事があって」
「それくらい付き合ってやる。何でお前はいつも1人で行動したがるんだ?」
「…だって、これ以上迷惑は掛けたくないから」
ボソッと呟いた姉さんの言葉。顔を背けて、落ち込んでるようだった。
「何か言ったか?」
「ううん、何でも無い」
すぐ笑顔に戻ったけど、桜井悠は気に入らなかったようで、姉さんの頭をはたいた。
「嘘、吐くな。迷惑じゃねえよ」
何だ、ちゃんと聞こえてたんじゃないか。姉さんは頭を擦りながら、ごめんと謝っている。
何というか、2人の世界って感じになってるな。見ててイライラする。イチャイチャしてるのがじゃなくて…